チルダイした


「大城(立裕=引用者)の文学的業績は沖縄の現代思想である反復帰論の思想とセットになったときにこそ、21世紀に入る文学的・思想的条件を獲得することができるのである
(比屋根薫「2011 年末回顧 3 小説」、沖縄タイムス、2011年12月22日)


「沖縄の現代思想」??? そんなものあるのか。


「沖縄の現代思想である反復帰論の思想」??? ご冗談でしょう。自分が信奉しているからといって、それを「沖縄の現代思想」などと一般化しないでください。「反復帰論」を唱えているのは、ごくごく一握りの島嶼左翼だけです。つまり知的閉鎖集団のムラの思想ってこと。


大城立裕の文学的業績は「反復帰論」とセットになったとき、「21世紀に入る文学的・思想的条件を獲得することができる」だって??? おそろしいことをおっしゃいますね。それに何という上から目線。大城立裕の文学も批評文もラディカリストからすると愚鈍に見えるかも知れないが、ラディカリストの空中の言説とちがって、それなりに現実や歴史と噛みあっています。それに大城立裕の真骨頂は、「反復帰論」といったトンデモ言説など歯牙にもかけず、匍匐前進しているところにあります。


「反復帰論」は、21世紀どころか、時代そのものに手をかけることすらできないのは先験的です。